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電動アシスト付き自転車はどんな人向けの商品なのか

自転車用品

先日、娘が電動アシスト付き自転車を買うかで悩んでいた。

木霊
木霊

あんなもの、何が良いんだ?

娘ちゃん
娘ちゃん

だって、楽じゃん!

……楽なのだろうか?個人的にはあまり欲しいと思わないんだけどなぁ。

ともあれ、娘に説明したことも含めてつらつらと調べたことを紹介していこう。購入を考えられている人には、参考になるかも知れない。

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アシスト付きはスバラシイが、メンテナンスは定期的に必要

電動アシスト付き自転車のメリット

当然ながら、購入する場合にメリットとデメリットを比べて行かねばならない。

購入するメリットは以下のようなものがある。

  • 平坦な道や上り坂など走行状態に応じて電動アシストが働くため、楽に漕げる
  • 自転車に重い荷物を載せた場合でも電動アシストが働くため、楽に漕げる
  • 自動車やバイクに比べて維持費が安い

良く挙げられるメリットはこんな感じなのだけれど、何より大きなポイントは「楽に漕げる」ことである。電動アシストがある限りは長距離乗っても疲れにくいし、坂道を上るのも楽であることは、高低差がある地形を移動するときには非常にありがたい。

とはいえ、僕自身としてはさほどメリットには感じない。自転車で重い荷物を運ぶということがそもそもナンセンスなので、行わない。そして、それ故に平坦な道や上り坂で「キツい」と感じたことはあまりない。軽い自転車を選んで乗っているから、という事も関係しているとは思うが。

そして、自動車やバイクに比べて維持費が安いのは当たり前ではあるんだけど、自転車よりも維持費が高いというのも事実なのである。だったら、アシストなしの自転車で良いよね?と思ってしまう。

なお、自転車屋さんで試乗をさせて貰ったことがあるが、なかなか快適な乗り物であるとは思う。

デメリットもある

では、デメリットの方を考えていこう。

  • 初期費用がかかる。概ね10~15万円というのが一般的な電動アシスト付き自転車の価格
  • バッテリー充電が必要であり、アシストが効かない状態では普通の自転車よりも漕ぐのが大変
  • バッテリーが途中で切れると、途中で充電するということが難しい
  • バッテリー寿命は概ね2~3年(充電頻度によるが繰り返し充電回数は900回程度だとされている)であり、その都度4万円程度の出費を強いられる
  • 盗難リスクは一般的な自転車よりも高い
  • 自転車の重量が重いので、部品が消耗しやすい(半年に1度はショップでメンテナンスを)

デメリット部分を挙げたのだが、購入をオススメしているサイトよりも随分と厳しめなことを書いている点はご容赦願いたい。

電動アシスト付き自転車の最大のポイントは、バッテリーとギアを自転車に搭載して、必要なときにアシストするコンピューターを搭載している点である。この3つがくっついていることで、当然自転車の重量は重くなる。

例えば、割と人気のパナソニックの電動アシスト付き自転車「ティモ・A 26インチ 2023年モデル」だが、メーカー希望小売価格15万円でバッテリーを含む重量は26.6kgである。

これと比べるのが妥当かどうかは悩ましいが、ブリジストンのシティサイクルを紹介しておく。

価格は4万9千円で、重量は16.5kgとなっている。

車両重量は10kgほど重くなっているので、電動アシスト付き自転車は持ち上げて移動させるのはなかなかキビシイことがわかる。日常のちょっとしたシーンで自転車を持ち上げる動作をするケースはあるのだが、電動アシスト付き自転車では先ず無理である。まあ、持ち上げなくても工夫をすればなんとかなるケースが殆どなんだけれども。

方式によって少し異なる

そうそう、一口に「電動アシスト付き自転車」といっても構造によって少々特性が異なる。

ふたつのドライブユニットで広がるPASワールド

ヤマハは1990年代後半からPASドライブユニットを欧州メーカーにOEM供給した実績があり、長年PASドライブユニットの熟成を図ってきました。そうした中、ドライブユニット熟成の節目となったのが2013年に誕生した「PWシリーズ」で、欧州市場のニーズにフィットさせることを照準に開発した新ドライブユニットです。

Yamahaのサイトより

ヤマハのドライブユニットがこちらで、これは高級商品に搭載されるシステムである。システムとしては「チェーン合力方式」と呼ばれるモーターからのアシスト力は、専用ギアを経てチェーンに伝わり後輪へ伝わる構造よりも、ドライブユニットが直接クランクを回転させる「クランク合力方式」のほうがダイレクト感があって運転しやすいようだ。

日本国内では「チェーン合力方式」の方が主流で、こちらは電池切れの時に負荷がかかることになるが、構造が単純なので安価に抑えやすいそうな。パワーが出やすいのはこちらなので、重量のある荷物を運ぶ、例えば子供を乗せる二人乗り自転車などには向いている。

「クランク合力方式」は、センサーを複数備えて非常にスムーズな加速と自然なペダルアシストが可能となる。バッテリー切れの時に負荷を感じにくいのは、こちら。

どういう人に向いているのか

価格的にお高いこともあって、なかなかオススメしにくい状況にある電動アシスト付き自転車ではあるが、「楽に漕げる」というのはなかなか何物にも代えがたい部分はある。

例えば、上に紹介している「ティモ・A 26インチ 2023年モデル」であれば、走行距離の目安は6時間充電(満充電)して約54km程度を走ることができる。冬季はこの性能が低下して2/3程度しか走れないという噂もあるのだが、利用環境次第であるのであくまで目安と考えて欲しい。

つまり、1日の走行距離が30km~40km以内であれば快適に運転出来ることになる。恐らくは大半の人が当てはまるはずだ。長距離ツーリングするような自転車マニアは選ばない自転車だよね。

1日10km程度の走行であれば概ね4日程度は充電しなくても大丈夫というわけだ。

短距離移動を繰り返す人は、効率が悪くなるそうなのであまり適合しないが、通勤や通学に使う一定距離を毎日走る人であればオススメできると思う。特にアップダウンの激しい道を走る人にはオススメできる。

そして、週末毎に軽メンテナンスができることが大切である。自転車が趣味の方であれば多くの人が毎週毎くらいにメンテナンスをやっていると思うが、自転車にあまり興味のない方は「メンテナンスって必要なの?」くらいの意識だと思う。

原付ですらメンテナンスなしで乗っている恐ろしい人もいるようなので、そういう方にはあまり向かない自転車だと思う。動力が付いているということは、それなりにメンテナンスを要するのである。

スポーツモデルは方向性が違う

ただし、上の話はあくまでママチャリ、或いはシティサイクル限定の話である。

例えば、ヤマハのスポーツモデルWABASH RTなど、それ様に開発されたモデルはまた違う。

メーカー希望小売価格438,900円とバイク並みのお値段だが、車両重量は21.1~21.3kgと軽量に作られており、大容量バッテリーを搭載してスタンダードモードなら101km走破出来る。

自転車で100kmを超えるロングツーリングする人は多くないので(僕自身は200km越えのツーリングをしたことがあるが、二度とやりたくない)、走破できる距離としては悪くない。クランク合力方式を採用しているので、バッテリーが切れてもまあ何とかなるだろう。

尤も、この手のスポーツモデルでアシストなしの自転車は計量モデルで10kgを切るモデルもあるので、軽さに勝る使い勝手があるかと言われると悩ましい。バッテリーがもつ範囲内で行動するのが望ましいだろう。

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